犬 下痢

犬の下痢|原因と対処法をご紹介!

キャバリアキングチャールズスパニエル

犬の下痢には突然起きる「急性の下痢」と、いつまでたっても治らなかったり、あるいは治ったり再発したりを繰り返す「慢性の下痢」があります。

 

中でも慢性の下痢には、様々な原因があり、また治療が厄介なものも多いため、軟便といった軽めの症状でも、慢性的に治らない下痢には注意が必要です

 

よく「ときどき下痢しているけど、元気だし、様子見ておこう」とか「下痢止めを飲んだらすぐよくなるから、特に問題なし」というように、表面的な状況だけで判断し、慢性下痢を治療しないでそのまま放置している方も多いではないでしょうか?

 

しかし慢性の下痢は、その原因によっては、気づかないうちに徐々に進行し、気づいた時には手遅れで、命に関わる状況になってしまうこともあるのです。

 

慢性の下痢を引き起こす病気には、

  • 感染性の病気
  • 免疫性の病気
  • 消化器の腫瘍(がん)
  • 消化器以外の病気
  • その他の病気

があります。

 

感染性の病気による犬の下痢

ウイルスや細菌、あるいは原虫や寄生虫といった微生物の感染により下痢が引き起こされる病気です。

 

多くは急性の下痢で、その時点で診断がつき、微生物をやっつける治療を行うため、慢性下痢の原因になることは少ないのですが、中には、診断が難しい、あるいは治療をしてもなかなか根絶できない微生物もいて、そう言った場合には慢性下痢のリスクになることがあります。

 

免疫性の病気

何らかの要因で免疫反応が過剰になったりして、腸に炎症が起こり、結果として下痢が生じます。食べ物が原因の消化器アレルギーや原因不明の自己免疫性疾患があり、治療薬はステロイドや免疫抑制剤が中心となります。

 

また、これらの治療は完治させることができず、あくまで症状を抑えるだけのものなので、長期間にわたり飲み続ける必要があります。

 

消化器の腫瘍による犬の下痢

十二指腸や小腸、大腸にできるがんが原因で下痢を起こすことがあります。

 

また、消化器に発生するリンパ腫のようなものもあります。

 

消化器の腫瘍は、最初はほとんど症状がないために早期発見が難しく、また症状の出始めも「ちょっとした下痢」であることが多く、ある程度進行した状態でないと気づかないケースも多く、注意が必要です。

 

また、診断となると、超音波検査などで発見できることもありますが、ほとんどの場合、全身麻酔が必要な内視鏡検査や試験開腹を実施しなければならず、犬の負担が大きい検査となるため、なかなか検査に踏み切れず、その結果診断が遅れてしまうこともあります。

 

少しでも腫瘍が疑われる場合は、積極的な検査をお勧めします。

 

消化器以外の病気による犬の下痢

消化器以外のものが原因で下痢を引き起こす病気もあります。

 

例えば、膵外分泌不全という病気は、膵臓から分泌される消化酵素が何らかの原因で不足してしまい、食べ物の炭水化物や脂肪がうまく分解されずに下痢を引き起こします。

 

その他の病気による犬の下痢

犬に牛乳を飲ませると下痢を起こすことが多いのですが、これは犬が「カゼイン」という牛乳に含まれるタンパクをうまく分解できないために起こる下痢です。

 

このように体質的に合わない食べ物によって下痢が引き起こされることがあり「食物不耐性」と呼ばれています。

 

また、大型犬は小型犬に比べて、体の大きさの割に腸が短く、その分消化する能力も低いため、消化不良を起こしやすいと言われており、こう言ったところから下痢が引き起こされることもあります。

 

まずは正しい診断・治療を

このように、慢性の下痢と言っても様々な原因があり、もちろん、原因によって治療方法も異なります。

 

さらには、免疫性の下痢の時に有効なステロイド剤も、感染性の下痢に使うと逆に病態を悪化させてしまうというような、治療を間違えるとかえってリスクが一気に高まることもありますので、何はともあれ、慢性下痢の時には、まずは正しい診断ができるよう、積極的に診察や検査を受けることが大切です。

 

慢性下痢の治療の問題点

しかし、慢性の下痢に対して、正しい診断がついたとしても、必ずしも治療で全て解決できるわけではありません。

 

慢性下痢の治療では、腫瘍の外科手術のように、「完治」を目指せる病気もありますが、ほとんどは「症状を軽くして、生活の質をよくする」ことが目的の治療となります。

 

そのため、お薬を飲み、病院の療法食を食べることを一生涯続けなければならないことも多いのですが、その際にはやはり薬の長期服用による副作用のリスクがつきまといます。

 

さらには、症状を抑え込むことはできても、病気を治しているわけではありません。

 

徐々に病気が進行してしまい、お薬の量が増える、あるいはより強力なお薬を使うことになるため、その分副作用リスクもどんどん高くなってしまい、場合によっては、副作用を改善するために新たなお薬が必要になることもあります。

 

慢性下痢に対してお家でできること

近年、慢性下痢のケアで、「腸内細菌」を整えることが非常に重要だということがわかってきました。

 

極端な例では、腸内細菌を整えるだけで、お薬の量が減り、下痢の症状が改善するケースも見られています。

 

しかし、腸内細菌のケアについては、獣医学的に確立された方法論は存在せず、今でも種々の原因に対して、様々なアプローチ方法が研究されています。

 

その中でも乳酸菌などのいわゆる「善玉菌」を摂取する「プロバイオティクス」や、オリゴ糖などもともと腸に存在する善玉菌を増やすための「プレバイオティクス」、それらを合わせて取り入れる「シンバイオティクス」が注目されています。

 

実際に、様々なものがサプリメントとして製品化されていますので、積極的に取り入れることをお勧めします。

 

しかし、これらのサプリメントは品質上問題があるものが多く、また、クオリティの高いサプリメントを使ったとしても、効果には個人差が大きいため、ただ漫然と使うだけでなく、きちんとその効果(便の状態)をチェックしながら使うことが重要です。

 

また、個人的にぜひ取り入れていただきたいと考えているのが「お水にこだわる」ことです。

 

せっかく様々な工夫をして、腸内細菌を整えたとしても、塩素という微生物を抑え込む「消毒薬」を含む水道水を摂取することで、腸内細菌に影響が出てしまう恐れがあります。

 

そのため、慢性下痢の管理に関しては、天然水のミネラルウォーターを取り入れてあげるのも良いことです。特に慢性下痢は長期間にわたりケアが必要ですので、ミネラルウォーターでもコストパフォーマンスの高い、ウォーターサーバーを使うと経済的にも安心できると思います。

 

犬の下痢に関するまとめ

慢性の下痢は、その原因によって治療方法が異なるため、まずは正しい診断を受けることが大切です。

 

しかし、どんな原因であれ、長期にわたり治療が必要になることも多く、その分薬の副作用のリスクも存在します。

 

そんな中で治療と一緒に「犬の腸内細菌を整える」ことはとても有効な方法だと考えられており、日々の生活の中で、腸内細菌を整えるサプリメントを取り入れ、お水にこだわることで、より犬の生活の質を高めることができます。

 

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-記事作成者:フォロン動物病院 獣医師-

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